住宅を購入するとき、「新築を買うのか、中古住宅を買うのか」と迷う方も多いです。

建物の資産価値を考えると、新築と中古はどちらが良いのでしょうか。

価値の落ちない中古戸建てを購入しようと考えている人に向けて、この記事では中古住宅における築年数と資産価値の関連性や戸建て住宅の資産価値の決まり方などを解説します。

住宅購入の際に参考にしていただければと思います。

 

中古住宅の資産価値は築年数が重要

中古住宅の資産価値は、その住宅の築年数によって変わります。

建物の耐用年数は国によって定められています。

木造の戸建て住宅だとその耐用年数は22年、マンションの場合は鉄筋コンクリート造りなので木造よりは長く47年です。

戸建ては築25年経っても十分に住めますが、建物の価値という視点から見ると、価値はほとんどなくなります。

ただし、戸建てだと、建物の価値がなくなっても土地があります。

土地は建物のように極端に値下がりしませんし、その場所が人気のあるエリアでしたら25年経ったとしても、大幅には値下がりしないでしょう。

このように戸建ての場合は、建物の価値と土地の価値、そして駅からの距離、間取りや広さ、そのエリアの人気などの付加価値により物件の価格が決まります。

また、家のメンテナンスの状態や間取りなどは、査定する人により評価のポイントが変わる場合もあります。

しかし、築年数は査定する人によって変わらない客観的な数字です。

そのため、築年数は査定するときの重要な要素となります。

 

中古住宅における築年数と資産価値の関連性

築年数と資産価値の関連性を理解しておけば、売りたい人は一番いい時期に売れますし、買う人はお買い得な購入時期がわかります。

不動産会社などにより異なりますが、大手不動産会社「Panasonic Homes」の見解では、築20年までは一気に資産価値は下がります。

そのため、木造の戸建て住宅の場合、高値で取引できるのは一般的に築10年までと考えられています。

10年を超えるとやはり家のあちらこちらに小さな傷であったり、建物自体が劣化するからです。

 

戸建て住宅の資産価値の決まり方

小舘住宅の資産価値の決め方ですが、どのような決まったルールがあるのでしょうか。

不動産を評価する査定の方法はいくつかあるのですが、ここでは積算法を使った計算の仕方を紹介します。

土地と建物では、価値の査定の仕方が違いますので

  • 土地の価格の決まり方
  • 建物の価値の決まり方

を、それぞれ見ていきましょう。

 

土地の価格の決まり方

不動産評価額を計算する方法の一つに「積算法」があります。

この方法は、固定資産税や住宅ローンの金利等の算出にも使われています。

 

積算法による土地の価格の算出法は以下となります。、

  • 土地価格=路線価✕敷地面積✕掛け目(補正率)

路線価というのは、国税庁が定めているものです。

 

国土交通省による公示価格および、不動産取引の実勢の価格を考慮して決められています。

この路線価をわかりやすくいうと「一般的な宅地の利用価値の高さ」です。

例えばその土地が、その地域の一等地にあったとしても、使いにくい形状をしていたら利用価値は下がります。

固定資産税を算出する際には、その土地の間口や形状などで補正率が決まり、住宅ローンの金利を算出する際には、その金融機関が独自に掛け目を設定しています。

積算法により不動産評価額を計算する場合は、路線価を参考にすることで大体の目安がつくでしょう。

 

建物の価値の決まり方

建物の価値も積算法で計算できます。

算出方法は以下となります。

  • 建物価格=再調達価格✕延床面積✕(法定耐用年数-築年数)/法定耐用年数

法定耐用年数から築年数を引くと、残法定耐用年数がでます。

残法定耐用年数を法定耐用年数で割り、その値に再調達価格をかければ建物の価値がわかります。

再調達価格とは、同じ物件をもう一度建築したときにかかる費用のことです。

その物件が木造なのか、鉄筋コンクリート造りなのかの建物の構造によって、その価格は異なります。

こちらが各構造別の基準単価と法定耐用年数です。

  再調達価格(目安) 法定耐用年数
SRC(鉄骨鉄筋コンクリート造)・RC(鉄筋コンクリート造) 20万円/m2 47年
S造(重量鉄骨造) 18万円/m2 34年
軽量鉄骨造 15万円/m2 19年か27年(鉄骨の厚みによって決まる)
木造 15万円/m2 22年

この再調達価格は目安で、金融機関や不動産業者によって価格は変動します。

 

建物の資産価値は中古住宅より新築ほうが落ちやすい?

住宅を購入する際には、ほとんどの人がずっと住み続ける気持ちで購入されることでしょう。

そのため、資産価値が下がりやすいかどうかよりも新築というメリットにひかれるかもしれません。

しかし、

  • 新築は築20年まで一気に資産価値が下がる
  • 中古住宅の場合は資産価値はそんなに下がらない

ということを知っておいたうえで選択したほうが、選択の幅が広がります。

 

新築は築20年まで一気に資産価値が下がる

新築ということは住む人にとって大きなメリットですが、資産価値という観点から見るとどうでしょうか。

まず新築するということは、それにかかわる事業者の利益分も新築物件の値段の中に入っているということになります。

新築を供給する事業者は仕入れ価格に利益を上乗せして販売するのですが、その利益率は少なくとも2割はなければ事業となりません。

つまり、新築を購入した時点で事業者利益分の2割の価値が目減りするということになります。

先述したように、大手不動産会社「Panasonic Homes」の見解では、新築の場合築20年までで一気に価値が下がり、20年以降になると建物の資産価値はほぼなくなるのです。

もし何らかの事情で家を売らなければいけなくなった場合、建物に3,000万円や4,000万円かかっていたとしても、築20年を超えていれば土地の価格だけになります。

 

中古住宅の場合は資産価値はそんなに下がらない

これに対して「Panasonic Homes」の見解では、中古住宅はそんなに資産価値は下がらないとしています。

中古住宅という、新築から比べるとある程度資産価値が下がった状態で購入しますので、その後経年数により資産価値がさらに下がっても、その差がゆるやかです。

しかも、中古住宅の方が良い立地にあることが多いでしょう。

なぜかというと、住宅地ができていく過程で、住みやすいエリア、いいエリアから人が住み始めるからです。

そのような人気エリアに新築で住宅を購入するとなるとかなりの金額になりますが、中古住宅なら、手が出る金額で探せるかもしれません。

また、人気のあるエリアは資産価値が落ちにくいでしょう。

中古住宅を探す場合は、資産価値が高いかどうかを考えて探してください。

 

資産価値の高い中古住宅とは?

ここまでの記事を読んで、住宅を購入する際には新築ではなくて、中古がお得かもしれないと考えだした人もいるでしょう。

同じ中古住宅でも資産価値の高いものと、そうでないものがあります。

資産価値の高い中古住宅は以下のような点をもとに探しましょう。

  • 交通の便がいい
  • 地域の将来性がある
  • 景観がいい

ここでは、この3点について見ていきます。

 

交通の便がいい

駅周辺などの交通の便がいいエリアは、資産価値が下がりにくいです。

最寄り駅から近いほど、仕事に行くのも遊びに行くのも便利で、特に都会の場合、駅から徒歩10分以内だと資産価値が高い傾向にあります。

最寄りの駅に急行が停まるか、複数の路線があるかどうかも大事なポイントです。

鈍行しか止まらない駅ならば、いくら駅から近くてもそこまで便利ではないかもしれません。

バス停については、そのバス停に停まるバスの本数や路線により利便性が変わるので、バス停が近いからといって資産価値があるとは一概に言えません。

いくらバス停から近くても、肝心のバスが1時間に1本などだと、バスを待つより歩くほうが早かったりします。

また、地域によっては車移動が前提となり、駅から近い駐車場のない物件よりも、駅から遠くても駐車場の広いところが好まれることもあります。

 

地域の将来性がある

その住宅が建っているエリアに新しく商業施設ができたり、都市開発の計画に含まれていたり、新しい駅ができるなどの将来性がある場合、資産価値は高くなるでしょう。

住みたいエリアとしてランキングの上位になれば、それだけ資産価値が高まります。

再開発の状況は、鉄道会社や大手のデベロッパーがHPで発表していますので、それを見ればどの地域にどのような計画が進んでいるのかがわかるでしょう。

今後商業施設ができることが決まっているエリアなどは、その周辺にお店が新しく建ったり、マンションが建ったりしますので、短期間でも資産価値が上がります。

もしくはもともと人気のあるエリアで、今後もその人気が落ちないような場所ならば、物件の資産価値は安定していますよね。

このように、建っている地域の将来性があるかどうかの視点で中古住宅を探してみましょう。

 

景観がいい

景観が美しいエリアも、資産価値が高くなりやすいです。

街並みが美しいエリアだったり、窓から見える景色が素晴らしい物件だったりすると、それによって資産価値が高まるでしょう。

窓から海が見渡せたり、美しい山が一望できたりするとそれだけで、その家に住みたくなりますよね。

逆に、交通の便がよく、周りに公共の施設などがあり住みやすい場所でも、窓からお墓などの景色が見えたりすると、それがマイナスポイントになるでしょう。

しかし、窓からの眺めが美しいとその住宅を決めたのに、近くに高層マンションが建ち、景観が悪くなってしまったら台無しです。

中古住宅を購入する際には周辺の建設計画もしっかり調べるようにしましょう。

 

まとめ

この記事では中古住宅の資産価値は年数で決まる?価値の落ちない中古戸建てを買う方法を解説しました。

住宅を購入する際に、中古ならば新築よりも価格が安く、資産価値がそこまで落ちず、人気のエリアにも住みやすいというメリットがあります。

そのため、マイホームの購入を検討している方は、中古住宅の購入も視野に入れるとよいでしょう。

江古田プランニング株式会社では、中古住宅も多数紹介しています。

価値の落ちない中古戸建てについてのアドバイスもいたしますので、ぜひ江古田プランニング株式会社にお問い合わせ下さい。

 

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