太陽光発電は、2009年に国の制度が整えられたことで一気に普及しました。

そのため現在では、中古住宅市場にも、太陽光発電付きの住宅が多く出回っています。

初期費用をかけずに太陽光発電ができる住宅は魅力的ですが、デメリットも気になるところ。

 

そこで本記事では「太陽光発電付きの中古住宅のメリットとデメリット」「購入の際の注意点」について詳しく解説していきます。

これを読めば、自分にとって太陽光発電が必要か不要かの判断ができるでしょう。

太陽光発電とは?

まず、太陽光発電の意味をおさらいしましょう。

「太陽光発電」とは、太陽電池モジュール(ソーラーパネル)が太陽の光を受けることで電気を生み出す発電方法のことです。

太陽光発電は、二酸化炭素を排出せず、枯渇しないエネルギーであるため、再生可能エネルギーとも言われています。

一般住宅で太陽光発電する場合は、屋根や壁などに太陽電池モジュール(ソーラーパネル)を設置し、そこから発電した電気をパワーコンディショナーと接続箱で、家庭用電力に変換します。

変換された電力は、分電盤を通って、家中に供給されるようになっています。

太陽光発電付き中古住宅のメリット

もし太陽光発電付き中古住宅を購入した場合、どんなメリットが得られるのでしょう。

太陽光発電付き中古住宅を購入するメリットは以下の通りです。

  • 光熱費を削減できる
  • 停電しても電気を使える
  • 断熱効果がある
  • 売電すると副収入を得られる

次から、さらに詳しくみていきましょう。

光熱費を節減できる

太陽光発電付き中古住宅を購入するメリットは、何と言っても光熱費を節減できることでしょう。

太陽光発電システムがあれば、発電した電力を家庭内で使用できます。

電気料金は、昼間高くて夜安いプランが多いので、特に昼間は自家発電した電気を使うようにすれば効率よく光熱費が抑えられます。

停電しても電気を使える

太陽光発電付き中古住宅を購入するメリットには、停電しても電気が使えることも挙げられます。

太陽光発電は、太陽さえ出ていれば発電できます。

震災等で急に電気供給が停止しても、昼間であれば、冷暖房や冷蔵庫、テレビの稼働、スマートフォンの充電などが可能です。

食品の保存も情報収集もできるため、災害時の強い味方となるでしょう。

 

また、別途で蓄電池を用意しておけば、発電した電力を貯めておくことも可能です。

これなら夜の間も電気が使用できるので、家屋の被害がなければ、避難所に行かなくても自宅で過ごせるでしょう。

断熱効果がある

実はあまり知られていませんが、太陽電池モジュール(ソーラーパネル)が屋根に設置されていることにより断熱効果も期待できます。

夏場に室内温度が上昇する原因のひとつは、屋根からの熱です。

屋根に何もない状態だと直射日光が降り注ぎ、室内の温度はどんどん上昇していきます。

しかし太陽電池モジュール(ソーラーパネル)が屋根に付いていれば、直射日光を遮ったり、反射させたりできます。

これを室温で表すと、2~5℃の差にも相当すると言われており、それだけ温度が下がれば、体感温度がずいぶん変化するだけでなく、冷房の温度設定も変化し、より電気代を節減できるでしょう。

 

冬場は反対に、室内の熱が逃げていくのを防いでくれます。

太陽電池モジュール(ソーラーパネル)が屋根にあることにより、特に放射冷却(日中に太陽光で温められた熱が夜になって逃げていくこと)を防げるので、一番気温の低い夜中から朝方の室温を高く保つことができます。

売電すると副収入を得られる

先述のように、太陽光発電で生み出した電力は自宅で使うだけでなく電力会社に売ること(=売電)もできます。

発電された電力は一定期間、一定の金額で買い取ってもらえるため、何もしなくても副収入が得られます。 

また、通常は太陽光発電を取り付けるのに120万程度の初期費用が必要になりますが、太陽光発電付き中古住宅なら、その分の費用がタダになるため、元をとる必要もなく利益だけが得られます。

なお、太陽光発電ができない夜間は、電力会社から電気を買う(=買電)ことになりますが、売る電気代を増やせば、夜間の購入電力費用も賄えるでしょう。

太陽光発電付き中古住宅のデメリット

メリットが分かれば、デメリットも気になりますよね。

太陽光発電付き中古住宅のデメリットは以下の通りです。

  • メンテナンスが必要
  • 発電量は天候に左右される
  • 売電期間が終わっていることもある

次から、さらに詳しくみていきましょう。

メンテナンスが必要

太陽光発電に使用する機械は、適切なタイミングでメンテナンスしなければなりません。

例えば、太陽電池モジュール(ソーラーパネル)は一年中屋根の上にあり、雨風を受けるので、年月が過ぎれば当然劣化してきます。

この劣化によって、発電効率が落ちてしまう可能性もあるため、定期的なメンテナンスが不可欠です。

 

また、発電した電気を家庭用の電力に変換するパワーコンディショナーには複雑な機械が多く、こちらも壊れやすい部分にあたります。

太陽光発電の心臓部とも言われる部分なので、こちらも定期的なメンテナンスが不可決です。

 

ただし、メンテナンス1回あたりの相場は2万円程度のため、そこまで高額ではありません。

また、太陽光発電システムのメーカー保証期間は15年のところが多く、比較的長いため、天災等による故障の場合は、無償で修理してもらえる可能性もあります。

したがって、太陽光発電付きの中古住宅を購入した場合、メンテナンスを依頼するのはやや面倒ですが、金額に対してはそこまで怯える必要がなさそうです。

発電量は天候に左右される

太陽光発電の発電量は天候に大きく左右されます。

思うように発電できなくても、エネルギー源が太陽だからこそ仕方ないと腹をくくる覚悟が必要です。

特に、雨が多くなる梅雨の時期や、日照時間の少ない冬は、思うように発電できない日が続くでしょう。

自宅の電力を賄えないときは、買電する必要もあります。

 

ただし、太陽電池モジュール(ソーラーパネル)には、日照時間が短くても、発電量が落ちにくいタイプもあります。

購入した物件によっては、その機械が取り付けられている可能性もあるので、確認してみましょう。

また、先にも述べた蓄電池を用意しておけば、電力を貯めておけるので、天候の思わしくない日に電気を賄うことができます。

売電期間が終わっていることもある

「買電すると副収入が得られる」の解説のなかで、「発電された電力は一定期間、一定の金額で買い取ってもらえる」ことを説明しました。

この制度は国が定めたもので、正式には「固定価格買取制度(以下、FIT制度)」と言います。

この制度のおかげで副収入を得られるのですが、売電期間は「一定期間=10年間」と決められています。

つまり、太陽光発電付き中古住宅を購入したのはいいものの、売電期間が終了していれば、一定の金額を受け取れないということです。

ただし、売電期間が終了していたとしても、太陽光発電システム自体に問題がなければ、2通りの方法で発電した電力を有効活用できます。

 

1つ目の方法は、「自家消費」することです。

エコキュートや蓄電池を利用して、家庭内だけで電力を消費すれば、かなりの電気代を浮かせられます。

 

2つ目の方法は、「自由契約で新たな売電先を探す」ことです。

FIT制度の買い取り金額は比較的高いので、それと同じ価格は難しいかもしれませんが、近い価格で買い取ってくれる電力会社が見つかる場合もあります。

太陽光発電付き中古住宅を購入する際に注意したいこと

ここまで読んでみて、太陽光発電付き中古住宅に魅力を感じた方も多いのではないでしょうか。

すぐにでも購入を決断したいところですが、その前に必ず確認しておきたい注意点があります。

以下で詳しく解説していきますので、確実に頭に入れておいてください。

太陽光発電の名義変更が面倒

太陽光発電付き中古住宅を購入する場合、施主が変わるのと同時に、太陽光発電設備の名義変更もしなければなりません。

しかも、その手続きがとても面倒です。

「事業計画認定(=太陽光発電を導入するにあたり、国に申請するもの)」「売電契約(=太陽光発電で生み出した電力を電力会社に売電するためのもの)」「土地登記簿(=太陽光発電を設置する土地の所有者を特定するためのもの)」の3つについてそれぞれ手続きしなければなりません。

必要書類も多いので、時間と手間のかかる煩わしい作業になります。

ほとんどの場合は、仲介してくれた不動産会者が手続きを指南してくれますが、やり取りする書類が増えるため、どれが太陽光発電設備の手続きに使う書類かをよく確認しておきましょう。

雨漏りに注意

太陽光発電付き中古住宅は、雨漏りするリスクがあることに注意しましょう。

太陽光発電が普及し始めた頃は、取り付けに慣れない施工業者が多く、太陽電池モジュール(ソーラーパネル)を取り付けた屋根から雨漏りが多発していました。

現在の中古住宅市場には、この頃に太陽光発電システムを取り付けた住宅も多いので注意が必要です。

見た目では判断しにくいので、専門業者に天井裏の調査を依頼し、雨漏りの形跡が無いかどうか調べておくことをおすすめします。

まとめ

この記事では以下の点について解説しました。

  • 太陽光発電とは
  • 太陽光発電付き中古住宅のメリット
  • 太陽光発電付き中古住宅のデメリット
  • 太陽光発電付き中古住宅を購入する際の注意点

「太陽光発電」とは、太陽電池モジュール(ソーラーパネル)に太陽の光を受けることで、電気を生み出す発電方法のことで、光熱費を節減できたり、停電しても電気が使えたり、売電して副収入が得られたりするメリットがあります。

一方でメンテナンスが必要だったり、発電量が天候に左右されたり、売電期間が終了している可能性があったりとデメリットもあります。

 

太陽光発電のメリットの方が大きく感じるのか、デメリットの方が大きく感じるのかは人それぞれです。

この記事をもう一度読み直し、太陽光発電システムが付いていてもいいのか、付いていない方がいいのかをよく考えましょう。

また、太陽光発電付きの中古住宅を選びたいと思った場合でも、安易に購入に至ってはいけません。

名義変更のことや、雨漏りの有無についてよく確認したうえで、購入を決断してください。

東京都練馬区とその周辺で、太陽光発電付き中古住宅の購入をしたい方は、江古田プランニング株式会社にお問い合わせください。

不動産のプロが、お客様の不安に寄り添い、丁寧にアドバイスさせていただきます。

購入の際の初期費用についても出来る限りご相談に乗りますので、ぜひ一度お問い合わせ下さい。

 

江古田プランニング株式会社

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