一戸建てを購入した後は、維持費を全て自分で負担しなければいけません。

しかし、一戸建ての維持費に関して「何が、どの程度かかるのか」を十分に把握していない方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、一戸建ての維持費の内訳や年間でかかる費用について詳しく解説していきます。

この記事を読めば、一戸建て購入後に必要な維持費が分かり、ライフプランなどの見通しが立てやすくなるでしょう。

ぜひ最後まで、ご一読ください。

 

一戸建ての維持費には何がある?

一戸建てを所有することで必要となる維持費は、「税金」「修繕費用」「保険料」の3つに分けられます。

一戸建ての購入を検討中の方は、マイホームの維持費についてきちんと理解しておくと安心でしょう。

そこで、ここでは一戸建ての維持費となる「税金」「修繕費用」「保険料」に関して詳しく解説していきます。

 

税金

一戸建てを所有すると、土地や建物にかかる税金を毎年納税する義務があります。

具体的には、以下2つの税金が発生します。

  • 固定資産税
  • 都市計画税

固定資産税は物件を所有した場合、必ず毎年税金を納める義務があります。

しかし都市計画税は、自治体が定めるエリアに属していなければ支払う必要がありません。

そして一般的な一戸建ての場合は、固定資産税と都市計画税を合わせて、年間10万円〜15万円ほどが相場となります。

維持費の中でも税金は非常に大きな割合を占めるため、あらかじめ確認しておきましょう。

 

修繕費用

一戸建ての修繕費用も、維持するために必要な費用です。

「一般社団法人 住宅リフォーム推進協会」が行った「平成29年度 住宅リフォーム実例調査」によると、修繕費用の平均金額は、一度の修繕で20万円〜150万円程度です。

税金のように毎年かかるわけではありませんが、築10年以上にもなれば住宅の中にも修繕箇所が多くなります。

また修繕箇所に気づかず放置していた場合、劣化が進行してしまい、後に大規模な工事をしなければならないケースもよくあります。

そのため一戸建てを所有するのであれば、定期的なメンテナンスやリフォームが必要です。

 

保険料

一戸建てを購入すると、もしもの災害に備えて、保険(火災保険・地震保険)に加入しなくてはいけません。

そもそも住宅ローンを組む時に、火災保険への加入が必須条件になっているので火災保険には加入することになります。

また地震保険のみの加入はできず、必ず火災保険とセットで加入しなければいけません。

基本的に地震の被害は火災保険では補えないため、火災保険とセットで加入することも考えましょう。

 

一戸建ての維持にかかる税金の種類

一戸建てを維持するためにかかる税金は以下の2つがありました。

  • 固定資産税:年間支払う義務がある
  • 都市計画税:自治体が定めたエリアに住んでいる場合のみ支払う必要がある

一戸建てを所有すると、税金を支払う義務があるため、理解しておくことが重要です。

そこで、ここでは「固定資産税」「都市計画税」について詳しく解説していきます。

 

固定資産税

「固定資産税」とは、土地や建物の所有者に発生する税金のことです。

一戸建ての場合、固定資産税の相場は月1〜2万円(年間10~20万円)ほどと言われています。

この固定資産税は「固定資産税=固定資産税評価額×標準税率1.4%」という計算式で求めることができます。

計算式のように固定資産税は、国が定める固定資産税評価額を基に決めています。

そして固定資産税評価額に対して標準税率(1.4%)の税率を掛けた金額が支払わらければならない固定資産税として算出されます。

また固定資産税は「築年数」「土地の面積」によって変動することがあるので、あらかじめ不動産業者に確認しておきましょう。

 

都市計画税

都市計画税とは、「道路や上下水道などの整備」を目的に、都市計画事業の費用に充てるための税金のことです。

一戸建ての場合、都市計画税の相場は年2〜3万円ほどと言われています。

この都市計画税は「都市計画税=課税標準額×税率(3%)」という計算式で求めることができます。(自治体によって異なる場合があります。)

都市計画税は固定資産税とは異なり、土地や建物を所有している人たち全てに支払いの義務が生じるわけではありません。

では、どのような人が都市計画税を納税するのかというと、「自治体が定めた市街化区域の中に物件を所有している人」です。

そのため一戸建てを購入する前に、「購入する家が自治体が定めたエリアに入っているか」を確認しておきましょう。

 

一戸建ての維持にかかる修繕費用

長年住んでいれば、経年劣化により修繕しなければならない箇所は必ず出てきます。

その中でも特にかかる修繕費用は以下の5つです。

  • 水回り設備の修繕
  • 外壁修理・塗装
  • 屋根修理・塗装
  • シロアリ駆除
  • フローリング・畳張替え

そこで、ここでは「平成29年度 住宅リフォーム実例調査」やリフォーム業者の修繕価格を参考として、これら5つの修繕費用について詳しく説明していきます。

 

水回り設備の修繕

水回り設備とは「キッチン」「お風呂場」「トイレ」「洗面所」の4箇所を指します。

そして、これらの水回り設備における修繕費用の相場は以下の通りです。

 

キッチン

  • 蛇口の水漏れ:1,000円〜
  • シンクの詰まり:3,000円〜
  • パイプの交換:6,000円〜

 

お風呂場

  • 蛇口の水漏れ:1,000円
  • シャワーヘッドからの水漏れ:3,000円〜
  • 排水溝の詰まり:3,000円〜

 

トイレ

  • 流しの詰まり:5,000円〜50,000円
  • 配管洗浄:10,000円〜40,000円
  • トイレの水漏れ:5,000円〜15,000円

 

洗面所

  • 蛇口の水漏れ:1,000円〜
  • パイプの交換:1,000円〜

 

水回り設備は毎日利用するため、日頃から不具合が起きないかチェックをしましょう。

 

外壁修理・塗装

外壁修理・塗装費用の相場は以下の通りです。

  • ひび割れ修理:1万円〜10万円/箇所
  • ひび割れ塗装:1,500円〜5,000円/㎡
  • コーキングの修理:1,000円〜1,500円/m
  • 穴・へこみ・欠け・傷:1万円〜6万円/箇所

経年劣化により、外壁はひび割れや塗装の剥がれなどの被害が多いです。

しかし軽度だからといって放置しておくと、外壁は雨や風にさらされているため、さらに劣化が進行する場合があります。

そのため、外壁で劣化している箇所は早期に対応し、雨漏りや倒壊のリスクを回避していきましょう。

 

屋根修理・塗装

屋根修理・塗装費用の相場は以下の通りです。

  • スレート屋根の部分修理(破損・ズレ・めくれ):20万円〜35万円
  • 瓦屋根の部分修理(破損・ズレ・めくれ):15万円〜30万円
  • 棟の修理:20万円〜35万円
  • 雨漏りの修理:20万円〜35万円
  • 屋根の塗装:35万円〜60万円

他の修繕費用と比べて、屋根の修理・塗装費用が高くなる理由は「足場代」が必要となるからです。

規定では「2m以上の高所作業の際は安全な足場を設ける必要がある」とされています。

そのため屋根に関する9割以上の工事では、足場代が必須であることを考慮した上で費用の計算をしましょう。

 

シロアリ駆除

シロアリの駆除費用の相場は、以下の通りです。

  • 1㎡あたり1,500円〜3,000円
  • 1坪(3.3㎡)あたり5,000円〜10,000円

これらの駆除費用は基本的に木造住宅のシロアリ被害を施工した時の相場です。

そのため鉄骨・鉄筋コンクリート造の一戸建てでは、別料金を追加で支払わなければいけない可能性があります。

また、シロアリの被害を受けた範囲が広ければ、シロアリを駆除するための薬剤も多くなるので、費用が高くなります。

 

フローリング・畳張替え

フローリング・畳張替え費用の相場は下記の通りです。

 

  • フローリング
    • 1畳:3万円〜6万円
    • 4畳:7万円〜14万円
    • 6畳:9万円〜18万円
    • 8畳:10万円〜20万円

 

    • 1畳:1万円〜3万5千円
    • 4畳:4万円〜14万円
    • 6畳:7万円〜20万円
    • 8畳:9万円〜28万円

 

床のリフォームにかかる費用は床の広さや床材によって変わります。

 

一戸建ての維持にかかる保険料

もしもの災害に備えて、以下の保険に加入する必要があります。

  • 火災保険:主に火災による損害を補償(地震は含まれない)
  • 地震保険:地震や津波による損害を補償

そこで、ここでは「火災保険」「地震保険」の保険料や特徴について詳しく解説していきます。

 

火災保険

火災保険は文字通り、主に火災による損害を補償する保険です。

そして一戸建ての火災保険料の相場は以下のようになります。

  • 非耐火木造一戸建て(H構造)火災保険のみ:16,000円〜46,620円
  • 鉄骨・耐火木造一戸建て(T構造)火災保険のみ:9,600円〜26,670円

 

火災は自分の家からではなく、隣の建物や集合住宅から発生することも十分ありえます。

しかし失火責任法という法律により、自宅の損害分は自己負担で修理しなければならない場合があります。

ですが、火災保険に加入していれば、自宅と家財の損害分が補償されます。

そのため、もしもの時に備えて、一戸建ての家と資産を守るためにも火災保険への加入が必須です。

 

地震保険

地震保険もその名の通り、地震や津波による損害を補償する保険です。

そして地震保険は、火災保険に加入していないと申し込めません。

火災保険と地震保険を合わせた時の保険料の相場は以下のようになります。

  • 非耐火木造一戸建て(H構造)火災保険+地震保険:30,400円〜75,130円
  • 鉄骨・耐火木造一戸建て(T構造)火災保険+地震保険:17,400円〜45,460円

 

地震保険に加入しない方も一定数いますが、1995年の阪神・淡路大震災が起きてから地震保険の加入者は増加しています。

火災保険では地震による損害は補償されないので、地震に対する備えは地震保険に加入するしかありません。

 

一戸建ての維持にかかる年間費用は状態にもよるが約40万円

一戸建てを所有することにより、必要となる維持費の目安は1年間で約40万円です。

その中でも、税金や保険料は毎年同じような金額を支払うので、どの程度かかるか予想することができます。

しかし、修繕にかかる費用はあらかじめ予想ができず、修繕を必要とするタイミングは年ごとに異なります。

そのため、思わぬ大きな出費があることも考慮して、一戸建ての維持費を支払っていかなければなりません。

また保険料の見直しや住環境のこまめなチェック・メンテナンスをすることにより、年間の維持費を節約することができるので、おすすめです。

 

まとめ

本記事では、一戸建ての維持費の内訳や年間費用について解説しました。

一戸建ての維持費には大きく分けて、「税金」「修繕費用」「保険料」の3つがありました。

そして一戸建ての購入後は、これらの維持費を支払っていかなければいけません。

ぜひこれらの維持費を把握した上で、一戸建ての購入を検討してみてはいかがでしょうか?

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